#126 大腸がんの統計を理解する。

更新日: 2023/01/02

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毎日夜19:30に更新中!腸内細菌相談室。
現役の研究者である鈴木大輔が、腸内細菌にまつわるエピソードをお届けしております🦠

今週のテーマは、腸内環境×大腸がんということで、近年日本人の多くが罹患するがんである大腸がんについてのお話をします。大腸がんのお話をするにあたって、まずは何故大腸がんを問題視しているかという点についてお話をしていきます!大腸がんについて、良く知らない方は是非、最後までお付き合い頂けると嬉しいです!

このお話は、聴いて楽しむポッドキャストでも公開しております!ぜひ遊びに来てください!

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高い罹患率の大腸がん

まずはがんのお話からしていきます。がんというと、私達にとっては他人事ではない疾患です。医療技術が発展してから、人類の寿命が伸びたことによって、ちょっとやそっとのことでは命を落とさないインフラが発達しています。今や、人間にとっての医療課題は、老化とがんに代わろうとしています。

がんとは、正常細胞の増殖に関する遺伝子に何らかの変異が入ることによって、細胞増殖のブレーキが効かなくなり、結果として周囲の組織を蝕んでいく病気になります。

世界がん研究基金によると、2020年のがんの新規患者数は1810万人とされており、戦争や疫病とは比較にならない人口が、健康な生活を脅かされているといえます。

厚生労働省によると、男性の2人に1人、女性の3人に1人が生涯のうちにがんに罹患するとされており、あなたかあなたの隣の人は統計上がんになるのです。他人事ではありません。

では、がんに占める大腸がんの割合はどうでしょうか。世界的に見ると、世界がん研究基金の2020年の報告では、全体の10.7%が大腸がんになります。罹患率、第3位のがんです。大腸がんより上位には、1位に乳がん、2位に肺がんが該当します。

では、乳がんや肺がんのほうが大腸がんより医療課題としては重要であるように見えます。しかし、日本は少し異なります。

2019年における国立がん研究センターの報告では、男女総計で最も高い罹患率は大腸がんとなっています。2位に肺がん、3位には胃がんという順位です。また、近年はがんへの罹患率が減少傾向にありますが、大腸がんの年齢調整罹患率の減少率は近年鈍化しています。また、2019年における国立がん研究センターの報告では、死亡者数が2番目に多いのも大腸がんです。

ここまでの大腸がん統計を復習すると…

  • 世界で3番目に罹患者が多いのが大腸がん

  • 日本で1番目に罹患者が多いのが大腸がん

  • 日本で2番目に死亡者が多いのが大腸がん

こうなると、大腸がんの早期発見や治療法の開発が、重要な課題となります。

大腸がんでわかっていること、わかっていないこと

ここまでに、大腸がんの統計についてお話をしてきましたが、実は大腸がんについてわかっていないことが結構あったりします。次回は、大腸がんについてわかっていることについて、丁寧にお話していきます!

以上、日本国で一番罹患者が多い大腸がんについて、その統計を理解するお話をお届けしました!

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本日も一日、お疲れさまでした。

参考文献

  1. Global cancer data by country, World Cancer Research  Fund Internationnal, Access: 2022/12/29, URL: https://www.wcrf.org/cancer-trends/global-cancer-data-by-country/.

  2. Worldwide cance data, World Cancer Research  Fund Internationnal, Access: 2022/12/29, URL: https://www.wcrf.org/cancer-trends/worldwide-cancer-data/.

  3. 最新がん統計、がん情報サービス、国立がん研究センター、更新・確認日: 2022/11/16、URL: https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html.

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