毎日夜19:30に更新中!腸内細菌相談室。 現役の研究者である鈴木大輔が、腸内細菌にまつわるエピソードをお届けしております🦠
今回も、室長が参加してきた第96日本細菌学会総会にて出会った興味深い研究例をご紹介します!本日は、クローン病患者において病原性大腸菌が腸管の狭窄を促進するという研究についてお話します。
炎症性腸疾患の一種であるクローン病は、慢性炎症を伴う消化器疾患です。日本においては、約50000人の方がクローン病に罹患しているとされています。慢性炎症は組織における線維化を引き起こしますが、線維化が進むと腸管の機能に影響を与えることから重要な関心事です。
クローン病においても、腸管の線維化と閉塞を引き起こすことが明らかとなっており、約40%の患者には回腸末端に狭窄が起ることが明らかとなっております。線維化した狭窄に内科的治療は有効ではないことから、外科的な切除が一般的には行われています。しかし、狭窄切除後も再発率が高いことから、狭窄の新規治療法が求められます。
そこで、本研究では、クローン病患者の腸内環境に存在する接着侵入性大腸菌(AIEC)に着目して、クローン病患者において狭窄が起る仕組みを明らかにしていきます。腸内細菌が組織の線維化に関わることを示した興味深い世界を覗いてみましょう!
文章版はこちら!
Note: https://note.com/chonai_saikin/n/n6caa6fc03513
各種SNSはこちら。
Twitter: https://twitter.com/chonai_saikin
Instagram: https://www.instagram.com/chonai_saikin/
--- Send in a voice message: https://podcasters.spotify.com/pod/show/chonai-saikin/message